オンライン診療という言葉を耳にしても、どんな仕組みなのか分かりにくいと感じていませんか。スマホだけで本当に診察を受けられるのか、費用や薬の受け取りはどうなるのかと不安な方もいるかもしれません。この記事では、オンライン診療の仕組みや利用の流れ、費用のめやす、薬の受け取り方までをやさしくまとめました。この記事を読んだ方にオンライン診療の全体像を知ってもらうことで、安心して受診の選択肢を広げる一歩となれば幸いです。
オンライン診療とは?スマホで受けられる診察

オンライン診療とは、スマホやパソコンのビデオ通話を使って、自宅にいながら医師の診察を受けられる仕組みです。通院とどう違うのか、どんなルールで行われているのかを順番に見ていきましょう。

ビデオ通話で診察から処方まで進む仕組み
オンライン診療では、予約から診察、支払いまでをスマホやパソコンで進められます。医師は画面越しに症状や表情を確認し、必要に応じて薬を処方します。
通院や待ち時間の負担を減らせるため、忙しい方や外出がむずかしい方の受診の選択肢になります。一方で、画面越しに得られる情報には限りがあります。そのため、対面診療と組み合わせて使われることが一般的です。
オンライン診療はビデオ通話が基本となります。音声のみの電話診療は実施できる場面が限られており、区別して扱われています。
厚生労働省の指針に基づいて行われている
オンライン診療は、医療機関が自由なルールで行っているわけではありません。オンライン診療の適切な実施に関する指針(厚生労働省)に沿って実施することが求められています。
指針では、本人確認の方法や、対面診療へ切り替える場合の考え方などが定められています。安全に利用できるよう、国によってルールが整備されてきました。
受診先を選ぶときは、指針に沿った運用をしているか、料金の説明が分かりやすいかを確認しておくと安心です。
初診からの利用が広がっている
以前のオンライン診療は再診が中心で、初診は対面が原則とされていました。2022年度の診療報酬改定により、条件を満たせば初診からオンラインで受けられる形が恒久化されています。
初診とは、その症状について初めて医師の診察を受けることを指します。かかりつけの医師がいる場合は、これまでの経過を踏まえた診療を受けやすくなります。
ただし、初診では処方されない薬もあります。症状や薬の内容によっては、対面での受診を案内されることを知っておきましょう。
再診でオンライン診療を続ける場合も、定期的に対面の受診を組み合わせることがあります。通院の計画は、医師と相談しながら決めていきましょう。
オンライン診療が向く場面・対面が必要な場面

オンライン診療はすべての症状に対応できるわけではなく、向いている場面と対面が必要な場面があります。受診の前に、どちらが合いそうかの目安を知っておきましょう。
| 項目 | オンライン診療 | 対面診療 |
| 診察の方法 | ビデオ通話で自宅から受ける | 医療機関で医師と直接会う |
| 検査・処置 | 受けられない | 必要に応じて受けられる |
| 向いている場面 | 安定した症状の定期受診など | 初めての強い症状や検査が必要なとき |
| 薬の受け取り | 店頭または配送を選びやすい | 院内または近くの薬局で受け取る |
オンライン診療に向いている場面
症状が安定している慢性疾患の定期受診は、オンライン診療が使いやすい場面のひとつです。高血圧や脂質異常症などで、同じ薬を続けている場合が代表的です。
花粉症や皮膚の相談のように、経過を伝えやすい症状でも活用されています。仕事や育児で通院の時間が取りにくい方でも、受診を続けやすくなります。
通院の中断は、症状の悪化につながることがあります。忙しさで受診をあきらめる前に、オンライン診療に対応した医療機関を探してみるのもひとつの方法です。
処方を続けるかどうかの判断は、そのつど医師が行います。オンラインでも体調の変化や気になることがあれば、遠慮せずに伝えるようにしましょう。
対面診療が必要になる場面
画面越しでは、触診や聴診、血液検査などを行えません。検査や処置が必要と医師が判断した場合は、対面診療へ切り替わることが一般的です。
急な強い痛みや息苦しさなど、緊急性が疑われる症状も対面が優先されます。迷うときは無理にオンラインで済ませようとせず、医療機関へ電話で相談しましょう。
オンライン診療は、対面診療を置き換えるものではなく、組み合わせて使う仕組みです。医師の案内に沿って、必要なときは受診の形を切り替えていきましょう。
はなせる薬局 薬剤師症状の判断に迷うときは自己判断で済ませず、医療機関や薬剤師にご相談ください。
オンライン診療の利用の流れと準備


オンライン診療は、予約から薬の受け取りまでを自宅で進められる流れになっています。初めてでも迷わないよう、全体のステップを確認しておきましょう。


予約から薬の受け取りまでのステップ
一般的な流れは次のとおりです。医療機関や利用するアプリによって、細かい手順は異なる場合があります。
- オンライン診療に対応した医療機関を探し、日時を予約する
- 問診票に症状や経過を入力する
- 予約時間になったらビデオ通話で医師の診察を受ける
- クレジットカードなどで診察費用を支払う
- 処方箋が発行され、希望した薬局へ情報が送られる
- 薬局の店頭または配送でお薬を受け取る
処方箋には、発行日を含めて原則4日間の有効期限があります。診察が終わったら、早めに薬局とのやり取りを進めるようにしましょう。
支払いはクレジットカードが中心ですが、アプリによっては他の方法を選べることもあります。使える決済手段は予約時に確認しておくと安心です。
「期限が気になる方は、ぜひ処方箋の有効期限についてもご確認ください。」
事前に準備しておきたいもの
オンライン診療では、本人確認と支払いの準備が必要です。マイナンバーカードや健康保険証、クレジットカードなどを手元に用意しておきましょう。
医療機関によっては、専用アプリのインストールや会員登録が必要になります。予約の前に、使う端末の通信環境やカメラの動作を確認しておくと安心です。
診察では、症状の経過や飲んでいる薬について聞かれることがあります。伝えたいことをメモにまとめておくと、短い診察時間でも相談しやすくなります。



お薬手帳を画面に映しながら話すと、飲んでいる薬を正確に伝えられますよ。
オンライン診療の費用のめやす


オンライン診療は保険診療として受けられ、診察料のほかにシステム利用料などがかかる場合があります。内訳を知っておくと、支払いのときに慌てずに済みます。
| 費用の項目 | 内容のめやす |
| 診察料 | 健康保険の自己負担割合に応じて支払う |
| 薬代 | 処方された薬の内容によって変わる |
| システム利用料 | 医療機関によって異なり、かからない場合もある |
| 送料・郵送費 | 薬の配送や処方箋の郵送を使う場合にかかる |
健康保険を使って受けられる
オンライン診療は、条件を満たせば健康保険が適用されます。対面診療と同じように、自己負担割合に応じた診察費用を支払う形になります。
保険を使うには、健康保険証やマイナンバーカードによる資格確認が必要です。確認の方法は医療機関ごとに異なるため、予約時の案内に沿って手続きしましょう。
自由診療として提供されるメニューもあります。保険が使えるかどうかは、予約の前に医療機関のサイトなどで確認しておくと安心です。
システム利用料や送料がかかる場合がある
診察料のほかに、予約システムやアプリの利用料を設定している医療機関があります。金額は医療機関によって異なり、かからない場合もあります。
薬を配送で受け取る場合は、送料がかかることが一般的です。処方箋の郵送費用が必要になることもあるため、合計額の目安を確認しておきましょう。
費用の内訳が分かりにくいときは、予約前に問い合わせても差し支えありません。事前に確認しておくことで、想定外の出費を防ぎやすくなります。
オンライン診療後の薬の受け取り方


診察後のお薬は、薬局の店頭で受け取る方法と、オンライン服薬指導を受けて配送してもらう方法があります。生活スタイルに合わせて選んでいきましょう。


薬局の店頭で受け取る
処方箋の情報が薬局へ先に送られていれば、店頭での待ち時間を短くしやすくなります。仕事帰りなど、都合のよいタイミングで立ち寄れる方に向いています。
店頭では、飲み方や副作用の心配ごとを薬剤師にその場で相談できます。オンライン診療で聞きそびれたことがあれば、遠慮なく質問してみましょう。
いつもの薬局を指定すれば、これまでの経過を知る薬剤師に受け渡しをお願いできます。お薬手帳を持参すると、飲み合わせの確認もスムーズに進みます。
▼ 【薬剤師監修】オンライン診療の処方箋はどうする?薬の受け取り方
「処方箋の流れにお悩みの方は、ぜひオンライン診療の処方箋の扱い方についてもご確認ください。」
オンライン服薬指導と配送で受け取る
オンライン服薬指導とは、ビデオ通話などで薬剤師から薬の説明を受ける仕組みです。指導のあと、お薬を自宅へ配送してもらえます。
診察から受け取りまでが自宅で完結するため、外出がむずかしいときの負担を減らせます。配送を利用したい場合は、対応している薬局かどうかを事前に確認しておきましょう。
オンライン薬局の実例としては、はなせる薬局オンラインがあります。処方箋をスマホで撮って送るだけで薬局側の準備が始まり、店頭で順番を待つ負担を減らせます。お薬の気になることを自宅から薬剤師に相談できる点も、安心につながります。
処方箋を撮って送るだけ。お薬の気になることは、LINEで薬剤師に相談できます。
LINEで相談する▼ 【薬剤師監修】オンライン服薬指導とは?流れ・要件と受けられる場面
「自宅での受け取りが気になる方は、ぜひオンライン服薬指導の仕組みについてもご確認ください。」
よくある質問
オンライン診療について、検索されることの多い質問をまとめました。受診前の不安の解消に役立ててください。
オンライン診療とはどんな仕組み?
スマホやパソコンのビデオ通話で医師の診察を受けられる仕組みです。予約から支払いまで自宅で進められます。
オンライン診療は初診でも受けられる?
条件を満たせば初診から受けられます。症状や薬の内容によっては、対面受診を案内されることがあります。
オンライン診療に保険証は必要?
保険診療では資格確認が必要です。健康保険証やマイナンバーカードを、案内に沿って準備しましょう。
オンライン診療の薬はどうやってもらう?
薬局の店頭で受け取る方法と、オンライン服薬指導を受けて配送してもらう方法から選ぶことが一般的です。
オンライン診療はどんな症状に向いている?
症状が安定した慢性疾患の定期受診や、経過を伝えやすい症状の相談に向いています。検査が必要な場合は対面になります。
オンライン診療の費用は対面より高い?
診察料のほかにシステム利用料や送料がかかる場合があります。合計の目安を事前に確認しておくと安心です。
まとめ
オンライン診療とは、ビデオ通話で医師の診察を受けられる仕組みで、厚生労働省の指針に基づいて実施されています。条件を満たせば初診から利用でき、健康保険も適用されます。
検査や処置が必要な場面では対面診療が優先されるため、症状に応じた使い分けが大切です。費用の内訳や薬の受け取り方を事前に確認し、無理のない形で活用してくださいね。不安なときは、医師や薬剤師に相談しながら進めていきましょう。


