「体がだるくて疲れが抜けない」
「食欲がなく、元気が出ない日が続いている」
このように悩んでいる方に向けて、補中益気湯の特徴や期待できる効果について詳しく解説します。他にも、基本的な飲み方や副作用、注意点など、補中益気湯に関して知っておくべきことを分かりやすくまとめています。
疲れやすさ、食欲の低下、病後の体力低下などの症状で漢方薬の使用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
この記事を読んだ方に補中益気湯について知ってもらうことで、理解しながら最適な治療を選択するための一歩となれば幸いです。
補中益気湯とは

出典:ハル薬局
補中益気湯は、体力が低下して疲れやすい人や、食欲が落ちて元気が出にくい状態に用いられる漢方薬です。41番が振られています。
胃腸の働きを整えながら体力の回復を助ける目的で使われることが多く、倦怠感や食欲不振、病後の体力低下などの症状に対して処方される場合があります。
なお、補中益気湯は漢方薬のため、先発薬とジェネリック医薬品の区分がはっきりしておらず、複数の製薬会社から同じ処方名の医療用漢方製剤が販売されています。
はなせる薬局 薬剤師服用する際は、医師や薬剤師の指示に従うことが大切です。
補中益気湯に期待できる効果
ここでは、補中益気湯に期待できる効果についてまとめています。
疲れやすさ・だるさを改善する
補中益気湯は、体力が低下して疲れやすい人や、だるさが続く状態に対して用いられることがある漢方薬です。漢方では、体のエネルギーと考えられる気が不足すると、倦怠感や疲労感が出やすくなると考えられています。
補中益気湯は胃腸の働きを整えながら気を補う作用があるとされ、慢性的な疲れやすさや元気が出にくい状態の改善を目的として処方されることがあるお薬です。
特に、体力が落ちている人や体が弱りやすい人に使われることが多く、日常生活で感じるだるさの軽減につながる可能性があります。
食欲不振や胃腸の弱りを整える
補中益気湯は、胃腸の働きが弱くなって食欲が落ちている状態にも用いられることがあるお薬です。
漢方では、胃腸は食べ物から栄養やエネルギーを作る重要な役割を持つと考えられており、この働きが低下すると食欲不振や体力低下につながるとされています。
補中益気湯には胃腸の機能を整える目的で使われる生薬が含まれており、食欲がわかない、食事量が減っているといった症状の改善を目指して処方されることがあります。
はなせる薬局 薬剤師胃腸の働きを支えることで、体調全体の安定にもつながるでしょう。
体力低下時の回復をサポートする
補中益気湯は、病気のあとや手術後などで体力が落ちているときの回復をサポートする目的で使われることもあります。体力が低下した状態では、疲れやすさや食欲低下が続き、日常生活に影響が出る場合があります。
補中益気湯は体力を補う働きが期待される漢方薬として、回復期の体調管理に用いられることがあるものです。また、体が弱りやすい人や、体力の消耗が続いている人に対して処方されるケースもあります。
補中益気湯の基本的な飲み方
補中益気湯の基本的な飲み方について解説しています。よく読んで、正しく飲みましょう。
通常は1日3回に分けて、食前または食間に服用する
補中益気湯は、一般的に1日量を3回に分けて服用します。食前または食間に飲むのが基本とされています。
実際の服用量や回数は年齢や症状によって調整されることがあるため、医療機関で処方された場合は医師や薬剤師の指示に従って服用することが大切です。
効果を感じるまでには数日〜数週間かかることがある
補中益気湯は、服用してすぐに強い効果が現れる薬ではなく、体調を整えながら徐々に症状の改善を目指す漢方薬です。
そのため、効果を感じるまでの期間は体質や症状によって異なります。数日で体調の変化を感じる人もいますが、症状によっては数週間ほど服用を続けて様子を見ることがあります。
一般用医薬品では、1か月程度服用しても症状が改善しない場合は使用を中止し、医師や薬剤師に相談することがすすめられているのです。
はなせる薬局 薬剤師体調の変化を確認しながら、無理のない範囲で服用を続けることが大切です。
飲み忘れた場合はどうすればいい?
補中益気湯を飲み忘れた場合は、気がついた時点で1回分を服用することが基本とされています。
ただし、次の服用時間が近い場合は忘れた分を飛ばし、次の決められた時間に1回分だけ服用します。2回分をまとめて飲むことは避けてください。
また、誤って多く服用してしまった場合や体調に異常を感じた場合は、医師や薬剤師に相談することが重要です。自己判断で服用方法を変更すると効果や安全性に影響する可能性があるため、基本的には処方された指示に従うようにしましょう。
補中益気湯の副作用
ここでは、補中益気湯の副作用をまとめています。
| 生じる恐れがある副作用 | 症状の特徴 |
| 発疹 | 皮膚の赤み、かゆみ、蕁麻疹など |
| 消化器症状 | 胃のムカつき、吐き気、軟便や下痢 |
| 間質性肺炎 | 息切れ、空咳、発熱などが急に現れることがある |
| 黄疸 | 皮膚や白目が黄色くなる |
| ミオパチー | 手足に力が入りにくくなる、筋肉痛、強い疲労感 |
| 偽アルドステロン症 | 手足や顔のむくみ、血圧上昇、体重増加、だるさなど |
上記のような症状が現れた場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
補中益気湯に関する注意点
ここでは、補中益気湯に関する注意点について詳しく解説します。これから服用する方や気になっている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
長期間の連続服用は医師・薬剤師に相談する
補中益気湯は体調を整える目的で用いられる漢方薬ですが、長期間続けて服用する場合は医師や薬剤師に相談することが大切です。
症状や体質によっては、別の治療が必要な可能性もあります。また、長く飲み続けることで副作用のリスクが高まる場合もあるため、一定期間服用しても症状が改善しないときには、医療機関へ相談することがすすめられています。
はなせる薬局 薬剤師体調の変化を確認しながら、適切な期間で使用することが安全に服用するためのポイントです。
他の漢方薬と併用する場合は成分の重なりに注意
補中益気湯は複数の生薬を組み合わせて作られている漢方薬です。そのため、ほかの漢方薬と併用する場合には、生薬の成分が重なる可能性があります。
特に甘草を含む漢方薬を複数同時に服用すると、体内に取り込まれる量が増えるおそれがあります。甘草の摂取量が多くなると、偽アルドステロン症などの副作用につながる可能性が指摘されています。
市販の漢方薬やサプリメントを含めて複数の製品を使用する場合は、自己判断で組み合わせず、医師や薬剤師に確認してから服用することが大切です。
妊娠中・授乳中の服用は事前に相談する
漢方薬は比較的穏やかな作用と考えられることがありますが、すべての人に安全とは限りません。
妊娠中は体調や体質が変化しやすく、服用する薬の種類や量に注意が必要です。また、授乳中は成分が母乳へ移行する可能性も考えられます。
安全に使用するためには、自己判断で服用を始めるのではなく、現在の体調や状況を伝えたうえで医師や薬剤師の指示を受けることが重要です。
効果が感じられない場合は自己判断で増量しない
補中益気湯を服用してもすぐに効果を感じられない場合がありますが、自己判断で服用量を増やすことは避けてください。漢方薬であっても決められた用量があり、過量に服用すると副作用が起こる可能性があります。
また、症状が改善しない場合は、体質に合っていない可能性や別の原因があることも考えられます。
はなせる薬局 薬剤師そのようなときは無理に服用を続けるのではなく、医師や薬剤師に相談することが大切です。
高血圧・心臓病・腎臓病がある人は注意が必要
高血圧や心臓病、腎臓病などの持病がある人は、補中益気湯の服用に注意が必要です。補中益気湯には甘草が含まれており、体質や服用状況によっては偽アルドステロン症と呼ばれる副作用が起こることがあります。
この副作用では、血圧の上昇やむくみ、低カリウム血症などがみられる場合があります。特に持病がある人や複数の薬を服用している人は、体への影響を確認することが重要です。
服用を検討している場合は、事前に医師や薬剤師へ相談し、安全に使用できるか確認しておきましょう。
補中益気湯の服用を避けるべき人の特徴
補中益気湯は体力低下や疲れやすさなどに用いられる漢方薬ですが、体質や持病によっては服用を避けたほうがよい場合があります。
特に次のような人は、自己判断で服用せず医師や薬剤師に相談することがすすめられます。
・補中益気湯に含まれる生薬でアレルギー症状を起こしたことがある人
・体力が十分にある人や体質が合わない可能性がある人
・高血圧、心臓病、腎臓病などの持病がある人
・他の漢方薬を服用している人
・妊娠中・授乳中の人
上記に該当する方や、当てはまるか迷う方は、自己判断をするのではなく医師や薬剤師に相談してくださいね。
補中益気湯に関するよくある質問
補中益気湯に関するよくある質問に回答します。患者様から寄せられることの多い質問を選んでいるので、ぜひ読んでみてくださいね。
補中益気湯は眠くなりますか?
補中益気湯は体力低下や食欲不振などの改善を目的として使われる漢方薬であり、睡眠作用を目的とした薬ではありません。
ただし、体質や体調によっては服用後に体の変化を感じることがあります。
はなせる薬局 薬剤師もし服用後に強い眠気や体調の変化を感じたら、自己判断で飲み続けるのではなく医師や薬剤師に相談することが大切です。
補中益気湯は高齢者でも使えますか?
補中益気湯は、体力が低下している人や疲れやすい人に用いられることが多く、高齢者にも処方されることがあります。特に食欲低下や倦怠感、病後の体力低下などがみられる場合に使用されることがあります。
ただし、高齢者は複数の病気を抱えていたり、ほかの薬を服用していたりすることも少なくありません。
そのため、服用する際は医師や薬剤師の判断に基づいて使用することが大切です。自己判断で市販薬を長期間服用するのではなく、体調の変化を確認しながら適切に使用することが安全な服用につながります。
補中益気湯はどのくらいの期間飲み続けますか?
補中益気湯を服用する期間は、症状や体質によって異なります。体調を整えることを目的とした漢方薬のため、数日で変化を感じる場合もあれば、一定期間継続して様子を見ることもあるのです。
一般用医薬品として使用する場合は、しばらく服用しても症状が改善しないときは医師や薬剤師へ相談することがすすめられています。
医療機関で処方されている場合は、症状の経過を見ながら服用期間が調整されることがあります。
まとめ|補中益気湯について正しく理解しよう
補中益気湯は、体力が低下して疲れやすい人や、食欲が落ちて元気が出にくい状態に用いられる漢方薬です。
胃腸の働きを整えながら体力の回復を助けることを目的として処方されることがあり、倦怠感や食欲不振、病後の体力低下などの症状に使われる場合があります。
比較的広く使用されている漢方薬ですが、体質や持病、併用している薬によっては注意が必要なこともあります。服用中に体調の変化を感じた場合は、自己判断で続けるのではなく医師や薬剤師に相談することが大切です。
本記事の内容が、つらい症状を和らげる一助になれば幸いです。
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