「急にグルタチオンを処方されたけれど、効果がよくわからない…」
「子どもが自家中毒と言われ、グルタチオンという薬が出たけれど安全なのかな…」
「妊娠中のつわりがひどくて処方されたけれど、お腹の赤ちゃんに影響はないのかな…」
このような不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
本記事では、日々精神科や心療内科の患者さまの服薬指導を行なっている薬剤師の監修のもと、グルタチオンの特徴や期待できる効果、基本の飲み方、副作用や注意点などをわかりやすく整理します。
この記事を読んだ方にグルタチオンについて知ってもらうことで、理解しながら最適な治療を選択するための一歩となれば幸いです。
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グルタチオンとは

出典:アリス薬局
グルタチオンは、人間の体内にもともと存在しているアミノ酸の化合物です。この成分は、細胞を保護したり、体の中に入ってきた有害な物質を解毒したりする大切な働きを持っています。
お薬としてのグルタチオン(製品名:グルタチオン錠100mg「ツルハラ」など)は、その解毒作用や細胞を保護する仕組みを利用して作られた医療用医薬品です。
薬物中毒や金属中毒の治療をはじめ、お子様に多いアセトン血性嘔吐症(自家中毒)、妊娠中の方の重いつわり(妊娠悪阻)や妊娠高血圧症候群など、幅広い症状の改善に用いられています。
グルタチオンに期待できる効果
ここでは、グルタチオンに期待できる効果について詳しく解説します。
体内の有害な物質を解毒し、中毒症状を和らげる
グルタチオンは、体の中に入り込んでしまった有害な物質を解毒し、中毒の症状を和らげる効果が期待できます。
私たちの体は、薬物や金属などの特定の物質を取り込みすぎると、分解や排出が追いつかずに細胞がダメージを受け、中毒症状を引き起こすことがあります。
はなせる薬局 薬剤師グルタチオンには、このような特定の細胞毒を解毒する働きが備わっています。
お子様に多い自家中毒(周期性嘔吐症)を改善する
小さなお子様によく見られる「アセトン血性嘔吐症」という病気の治療にも、グルタチオンは用いられます。これは「自家中毒」や「周期性嘔吐症」とも呼ばれ、風邪や疲労、心理的なストレスなどをきっかけに、突然激しい吐き気や嘔吐が何度も繰り返されるつらい症状です。
このような状態になると、体がエネルギー不足になり、体内にケトン体(アセトンなど)という物質が溜まってさらに具合が悪くなってしまいます。
グルタチオンを服用することで、体の代謝や解毒の働きが助けられ、つらい吐き気や嘔吐を落ち着かせる効果が期待されます。
妊娠中のつわりや高血圧などのつらい症状を緩和する
グルタチオンは、妊娠中の女性に見られる「妊娠悪阻(重いつわり)」や「妊娠高血圧症候群」の症状を改善する目的でも処方されます。
妊娠中はホルモンバランスの大きな変化や体の負担から、吐き気が止まらなくて食事がとれなくなったり、血圧が高くなってしまったりすることがあります。これらは母体にとってもお腹の赤ちゃんにとっても非常に負担のかかる状態です。
グルタチオンが持つ細胞の保護作用や解毒を助ける働きによって、このような妊娠中のつらい不調を穏やかに和らげ、母体の健康をサポートする効果が期待できます。
グルタチオンの基本的な飲み方
ここでは、グルタチオンの基本的な飲み方として、服用量や頻度、飲み忘れた時の対処法を紹介します。
通常は成人の場合1回50〜100mgを1日1〜3回服用する
グルタチオンは、治療する病気やご自身の年齢、症状の重さによって飲む量や回数が細かく調整されます。
成人の場合は1回あたり50〜100mg(お薬の錠剤の量に換算すると1回半錠〜1錠)を、1日に1回から3回経口服用することが一般的です。
グルタチオンの効果を安全に引き出すためには、医師から指示された用量をしっかりと守ることが何よりも大切です。
はなせる薬局 薬剤師もし服用を続けていても症状が変わらないと感じたときは、まずは診察の際に医師へ相談しましょう。
飲み忘れた場合の対処法
グルタチオンを飲み忘れてしまったことに気づいたときは、その時点で1回分をすぐに飲んでください。しかし、次に飲む予定の時間が数時間以内に迫っている場合は、忘れた分は飲まずに1回飛ばすようにしましょう。
注意すべき点として、忘れたからといって2回分を一度にまとめて飲まないことです。グルタチオン薬の成分が体に効きすぎてしまい、胃腸の不調などを引き起こす危険性があります。
飲み忘れは誰にでもあることですので、慌てずに落ち着いて対処してください。頻繁に忘れてしまう場合は、医師や薬剤師に相談して飲むタイミングを見直してみましょう。
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グルタチオンの副作用
グルタチオンの主な副作用は、以下の通りです。
| 生じる恐れがある副作用 | 症状の特徴 |
| 過敏症の症状 | 0.1%未満の頻度で、皮膚に発疹などが出ることがある。 |
| 消化器の症状 | 0.1%未満の頻度で、食欲不振、悪心(吐き気)・嘔吐、胃痛などが出ることがある。 |
グルタチオンはもともと体内にある成分を利用しているため、副作用が起こる頻度は非常に低く(0.1%未満)、比較的安全性の高いお薬とされています。
しかし、まれに胃の痛みや吐き気などを感じることがあります。もし「いつもと違う」と感じた場合は、無理をして飲み続けず、早めに主治医や薬剤師へ相談しましょう。
グルタチオンに関する注意点
グルタチオンに関する注意点について解説するので、ぜひ参考にしてください。
症状が改善しない場合は自己判断せず医師に相談する
グルタチオンをしばらく飲み続けてみても、中毒症状や吐き気、つわりなどのつらい症状がまったく良くならない場合があります。その際は、ご自身の判断で漫然と飲み続けることは避けましょう。
症状が改善しない背景には、グルタチオンの量が合っていないだけでなく、別の病気や原因が隠れている可能性も考えられます。
はなせる薬局 薬剤師そのため、「なんだか効いていない気がする」と感じたときは、次の診察を待たずに早めに医療機関を受診し、医師や薬剤師に現在の状況を詳しく伝えるようにしてください。
胃の痛みや発疹などの体調変化に気をつける
グルタチオンは比較的副作用が少ないお薬ですが、服用している間にまれに胃が痛くなったり、吐き気がしたり、皮膚に発疹が出たりすることが報告されています。
特に飲み始めの時期は、ご自身の体質にグルタチオンが合っているか慎重に確認することが大切です。
グルタチオンを飲んだ後に皮膚のかゆみや赤み、胃の不快感など、普段とは違う体調の変化に気づいたときは、服用を続けるか自己判断せず、できるだけ早く医師や薬剤師に相談してください。
グルタチオンの服用を避けるべき人・注意が必要な人の特徴
安全にグルタチオンを使っていくために、以下に当てはまる方は自己判断で服用せず、必ず医師に相談してください。
【医師や薬剤師に相談が必要な方】
・授乳中の方(母乳栄養のメリットとお薬による治療のメリットを考慮して、授乳を続けるか中止するかを医師が検討する必要があるため、必ず相談してください)
・過去にグルタチオンを飲んでアレルギー症状(発疹など)を起こしたことがある方
グルタチオンは体内にも存在する成分であり、現在のところ「絶対に飲んではいけない(禁忌)」とされている方は特に設定されていません。しかし、少しでも不安なことや気になる持病があれば、遠慮なく医師へ相談しましょう。
グルタチオンに関するよくある質問
患者様から寄せられることの多い、グルタチオンに関するよくある質問に回答します。
グルタチオンの働きである「解毒作用」とは何ですか?
私たちの体には、食事や呼吸、あるいはお薬などで外から入ってきた物質を分解して、外へ出す機能が備わっています。
グルタチオンの持つ「解毒作用」とは、体に悪影響を与える特定の有害な薬物や金属などを、細胞のレベルで無毒化したり、体外へ排出しやすい形に変えたりする働きのことを指します。
はなせる薬局 薬剤師これによって、細胞がダメージを受けるのを防ぎ、体を内側から守る助けとなります。
グルタチオンは妊娠中や授乳中に飲んでも大丈夫ですか?
グルタチオンは、妊娠中の方の重いつわりや妊娠高血圧症候群の治療としても広く処方されているお薬ですので、医師の指示通りであれば妊娠中の方でも服用することができます。
一方で、授乳中の方が服用する場合は少し注意が必要です。グルタチオンの成分が母乳を通じて赤ちゃんに影響を与える可能性について、医師が慎重に判断する決まりになっています。
そのため、授乳中の方は自己判断で服用せず、必ず事前に医師へ相談して指示を仰ぐようにしてください。
グルタチオンはどのような成分でできていますか?
グルタチオンの有効成分は、人間の体内に元々存在している「アミノ酸化合物」です。
私たちの細胞の中に含まれており、細胞をサビやダメージから守ったり、解毒に関わったりと、生命活動を維持するための非常に重要な役割を担っています。
お薬としてのグルタチオンは、この成分を錠剤の形にしたものです。グルタチオンが飲みやすいように、そして体の中でしっかり溶けて吸収されるように、乳糖やデンプンといった添加物も一緒に含まれています。
はなせる薬局 薬剤師もともと体内にある自然な物質に近い成分ですので、安心して服用できるでしょう。
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まとめ|グルタチオンについて正しく理解しよう
グルタチオンは、細胞の保護や有害物質の解毒をサポートし、薬物や金属の中毒、お子様の自家中毒、妊娠中のつわりや高血圧症候群といったさまざまな症状を和らげる効果が期待できるお薬です。
もともと体内にある成分を利用しているため比較的安全性が高いとされていますが、まれに胃痛や発疹といった副作用があらわれることもあります。
安全に効果を得るためにも、医師から指示された用法・用量を正しく守り、気になる症状が長引く場合は自己判断で中断せずに必ず主治医に相談しましょう。
ぜひ本記事の内容を参考にして、グルタチオンに関する理解を深めてください。焦らず、ご自身の状態に合ったペースで治療を進めていきましょう。


