「防風通聖散」という漢方薬を耳にしたことはありますか?最近、テレビや雑誌で「肥満に効果がある」と紹介され、気になっている方も多いでしょう。しかし、「本当に効くの?」「副作用は大丈夫?」「自分に合うのかな?」という不安や疑問もあるかもしれません。この記事では、防風通聖散の効果や副作用、服用時の注意点について詳しく解説します。この記事を読んだ方に、防風通聖散について正しく知ってもらうことで、安心して活用するための一歩となれば幸いです。
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防風通聖散とは?基本情報と成り立ち

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)は、中国の古典的な漢方処方をもとに作られた漢方薬です。日本では、肥満症や便秘、高血圧の改善を目的として広く用いられています。18種類もの生薬がバランスよく配合されているのが特徴です。

18種類の生薬構成とその役割
防風通聖散には、「防風(ぼうふう)」や「大黄(だいおう)」、「甘草(かんぞう)」など、以下の18種類の生薬が含まれています。それぞれが異なる働きを持ち、互いに補い合いながら効果を発揮します。
- 防風:体の余分な熱や湿気を追い出す働きがある
- 大黄:便秘を改善し、腸内をきれいにする
- 甘草:他の生薬の作用を調節し、副作用を和らげる
- 黄芩(おうごん):炎症を抑え、熱を冷ます
- 連翹(れんぎょう):解毒作用があり、肌トラブルにも効果が期待される
これらの生薬が、体の余分なものを排出しながら、血行を良くし、代謝を高める方向に働きかけます。厚生労働省の漢方治療ガイドラインでも、肥満症に対する有効性が示されています(厚生労働省による)。
防風通聖散が考案された背景
防風通聖散は、中国の明代に編纂された「万病回春」という医書に初めて登場します。当時は、主に皮膚病や便秘、のぼせなどの治療に使われていました。現代では、食生活の変化や運動不足による肥満改善に役立つ漢方薬として注目されています。特に日本では、漢方医学の専門家によって肥満症への応用が広がりました。
防風通聖散の効果・効能

防風通聖散は、複数の症状に対して効果が期待できる漢方薬です。代表的な効能について、順番に見ていきましょう。

肥満症や便秘の改善に効果が期待される
防風通聖散は、特に腹部肥満タイプの肥満症に効果があるとされています。体内の余分な水分や脂肪を排出し、代謝を促進することで、体重減少や便秘の改善を促します。ある臨床研究では、防風通聖散を12週間服用した肥満患者の約7割に体重減少が見られたと報告されています(PMDAのデータより:PMDA)。
ただし、個人差があるため、効果の現れ方には時間がかかることもあります。また、食事制限や運動と組み合わせることで、より効果が期待できます。
高血圧や肩こり、のぼせへの効果
防風通聖散には、血行を良くし、体の余分な熱を冷ます作用もあります。そのため、高血圧や肩こり、のぼせなどの症状にも効果が期待されています。特に、ストレスや食べ過ぎが原因で起こる高血圧に用いられることがあります。
ただし、高血圧は重大な病気のリスクを伴うため、自己判断せずに医師に相談することが大切です。日本医師会のガイドラインでも、漢方薬の使用は専門医の指導のもとで行うことが推奨されています(日本医師会)。
はなせる薬局 薬剤師高血圧や肩こり・のぼせがある方は、まず医師の診断を受けてから漢方薬を検討しましょう。
防風通聖散が適する体質とは

漢方薬は、症状だけでなく、その人の体質に合わせて選ぶことが大切です。防風通聖散が特に向いている体質について説明します。
実証(じっしょう)タイプの肥満
防風通聖散が最も効果を発揮するのは、「実証」と呼ばれる体力のある人向けの漢方薬です。実証とは、体に余分なもの(熱や水、脂肪)がたまっている状態を指します。具体的には、以下のような特徴がある人が該当します:
- お腹がぽっこりと出ている(腹部肥満)
- 便秘がちである
- 顔色が赤く、のぼせやすい
- 食欲が旺盛で、食事量が多い
- 体力に自信がある(疲れにくい)
一方で、体力が弱っている「虚証(きょしょう)」の人が服用すると、逆に体調を崩すおそれがあります。また、冷え性の方や、お腹が弱く下痢をしやすい方には向いていません。
自分に合っているかどうかの判断基準
防風通聖散が自分に合うかどうかは、漢方専門の医師や薬剤師に相談するのが確実です。目安として、先ほど挙げた実証の特徴に複数当てはまる場合、効果が期待できる可能性があります。ただし、自己判断での長期服用は避けましょう。
防風通聖散の服用方法と注意点

防風通聖散は、正しい方法で服用することで効果を最大限に引き出せます。ここでは、服用のタイミングや副作用、飲み合わせについて解説します。

服用タイミング:食前・食間のどちらがよいか
防風通聖散は、通常1日3回、食前または食間に服用します。食前とは、食事の30分前を指します。食間とは、食事と食事の間(例:朝食と昼食の間)で、胃の中が空の状態が理想です。空腹時に服用することで、生薬の成分が効率よく吸収されるとされています。
もし飲み忘れた場合、次の服用のタイミングで1回分を飛ばし、通常通りに戻してください。2回分を一度に飲むのは避けましょう。
副作用と注意すべき症状
防風通聖散は比較的安全な漢方薬ですが、副作用が全くないわけではありません。主な副作用には以下のようなものがあります:
- 下痢や軟便(便がゆるくなる)
- 腹痛やお腹の張り
- 食欲低下
- まれに発疹やかゆみ(アレルギー反応)
特に、大黄という生薬には強い下痢作用があるため、服用初期にはお腹がゆるくなることがあります。もし下痢が続く場合や、体に異常を感じた場合は、すぐに服用を中止し、医師に相談しましょう。
はなせる薬局 薬剤師副作用が気になる方は、必ず薬剤師・医師に相談してください。自己判断での服用継続は危険です。
他の薬や食品との飲み合わせ
防風通聖散は、他の薬と相互作用を起こす可能性があります。特に、以下のような薬を服用している場合は注意が必要です:
- 血圧を下げる薬(降圧剤)
- 糖尿病の薬(血糖降下剤)
- 抗凝血薬(血液をサラサラにする薬)
- 利尿剤
また、グレープフルーツジュースなど一部の食品は、漢方薬の代謝に影響を与えるため、併用を避けるのが無難です。服用前に、かかりつけの医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
防風通聖散と他の漢方薬との違い
肥満や便秘に効く漢方薬は、防風通聖散以外にもいくつかあります。自分の症状や体質に合った漢方薬を選ぶために、代表的なものとの違いを理解しておきましょう。
| 漢方薬名 | 主な効果 | 向いている体質 |
| 防風通聖散 | 肥満症、便秘、高血圧、のぼせ | 実証(体力がある) |
| 防己黄耆湯(ぼういおうぎとう) | 肥満症、むくみ、関節痛 | 虚証(体力がない) |
| 大柴胡湯(だいさいことう) | 肥満症、便秘、高血圧、イライラ | 実証(体力がある) |
| 桃核承気湯(とうかくじょうきとう) | 便秘、月経不順、のぼせ | 実証(体力がある) |
防風通聖散と大柴胡湯はどちらも実証向けですが、大柴胡湯はストレスによるイライラや便秘に強く作用します。一方、防風通聖散はむくみや高血圧、皮膚の炎症など、より幅広い症状に対応できるのが特徴です。防己黄耆湯は、体力がなくて疲れやすい人に向いており、むくみの改善に効果的です。
自分に合った漢方薬を選ぶためには、漢方専門の医師の診断を受けることが最も確実です。厚生労働省の「漢方治療ガイドライン」でも、体質に合わせた選択の重要性が強調されています。

- 18種類の生薬からなる漢方処方
- 肥満症・便秘・高血圧・肩こりに効果が期待
- 体力充実タイプ(実証)向け、1日3回食前・食間服用
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※第2類医薬品。使用上の注意をよく読み、用法・用量を守って正しくお使いください。妊娠中・授乳中の方は服用を避け、服用中に異常を感じた場合はすぐに医師・薬剤師にご相談ください。
よくある質問(Q&A)

読者の皆さんからよく寄せられる質問をまとめました。安心して服用するための参考にしてください。
どのくらいで効果が出る?
防風通聖散の効果が現れるまでには、一般的に2週間から1か月程度かかるとされています。便秘に対しては比較的早く効果を感じる人が多いですが、体重減少にはもう少し時間がかかる場合があります。3か月以上服用しても効果が見られない場合は、医師に相談することをおすすめします。
下痢の心配は?
防風通聖散に含まれる大黄には、下痢を引き起こす作用があります。そのため、服用初期や用量が多い場合に下痢が出ることがあります。もし下痢が続く場合や、日常生活に支障をきたす場合は、医師に相談して用量を調整してもらいましょう。
妊婦や授乳中でも服用できる?
防風通聖散は、妊婦や授乳中の方は服用を避けるべきとされています。大黄には子宮収縮を促す作用があるため、流産や早産のリスクを高めるおそれがあります。また、授乳中は赤ちゃんに影響が出る可能性もあるため、絶対に自己判断で服用しないでください。
妊娠中や授乳中で体調に不安がある方は、まず産婦人科の医師に相談してください。
はなせる薬局 薬剤師妊娠中・授乳中の方は、必ず医師に相談してから漢方薬を検討しましょう。
食前と食間、どちらが効果的?
どちらのタイミングでも効果に大きな差はありませんが、胃の負担を減らすためには食前(空腹時)が推奨されます。ただし、胃が弱い方は食間(食後2時間後など)に服用すると、胃の不快感を避けられるかもしれません。自分にとって飲みやすいタイミングを選びましょう。
まとめ
この記事では、防風通聖散について詳しく解説しました。主なポイントをまとめます。
防風通聖散は18種類の生薬からなる漢方薬で、肥満症や便秘、高血圧、肩こりなどに効果が期待されます。特に、実証タイプ(体力があり、腹部肥満がある人)に向いています。服用は食前または食間に、1日3回行いましょう。
副作用として下痢や腹痛が出ることがあるため、気になる場合は医師に相談してください。また、妊娠中の服用は避け、他の薬との飲み合わせにも注意が必要です。防風通聖散は、正しく使えば強い味方になってくれる漢方薬です。ただし、自分の体質に合っているかどうかを確認するためにも、医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
健康的な食生活や適度な運動と組み合わせることで、より効果的に症状を改善できるでしょう。この記事が、あなたの健康管理の一助となれば幸いです。
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