「気分が落ち込むことが多くて、何をしても楽しくない…」
「セルトラリン錠を処方してもらったけど、使うのが怖い…」
このように悩んでいる方に向けて、セルトラリン錠の特徴や期待できる効果について詳しく解説します。他にも、基本的な飲み方や副作用、注意点など、セルトラリン錠に関して知っておくべきことを分かりやすくまとめています。
気分の落ち込みや不安・緊張などの症状に悩んでいる人や、心療内科・精神科で処方される薬を使うことに不安がある方は、ぜひ参考にしてください。
お薬の不安は薬局や薬剤師へのご相談もおすすめです。
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セルトラリン錠とは
セルトラリン錠は、うつ病・うつ状態、パニック障害、外傷後ストレス障害(PTSD)の治療に用いられるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)です。
脳内でセロトニンの再取り込みを抑え、神経伝達のバランスを整えることで、気分の落ち込みや不安、緊張などの症状を和らげます。一般に従来型の抗うつ薬より副作用が比較的少なく、長期的な治療にも用いられます。
なお、不安を軽くする効果はありますが、分類上は抗不安薬ではありません。医師の指示に従い、少量から段階的に調整しながら服用しましょう。
セルトラリン錠に期待できる効果
ここでは、セルトラリン錠に期待できる効果を4つ紹介します。
気分の落ち込みを和らげる
セルトラリン錠は、脳内のセロトニンが行き渡りやすい状態を保つことで、憂うつ感や気分の波を徐々に落ち着かせる効果が見込めます。
効果を実感する流れとしては、数日で軽い変化を感じ、数週間でよりはっきりした改善が期待できます。
起き上がれないほどの抑うつや、何をしても楽しくない状態が少しずつ和らぎ、日常の行動を再開しやすくなります。焦らず継続し、自己判断での増減は避けましょう。
不安や緊張をやわらげる
セルトラリン錠は、過度な不安や緊張を和らげていく作用が期待できます。
不安が強い方にみられやすいドキドキ・息苦しさ・筋緊張などの身体症状は、不安そのものが軽減される過程で、これらの症状も数週間をかけて和らぐことが多いと報告されています。
眠気などの副作用に注意しつつ、少量から服用を始めることが一般的な医薬品になります。
意欲や集中しやすさを取り戻すのを助ける
セルトラリン錠は、脳内のセロトニン調整を通じて気分の落ち込みや不安を改善し、結果として物事に取りかかるまでの重さを軽くし、注意の散りやすさを徐々に整えていく作用が期待できます。
睡眠や食事など生活リズムの立て直しと組み合わせると、改善が安定しやすいのが特徴です。無理をせず、段階的に活動量を増やしましょう。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状を緩和する
PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状がある方は、つらい記憶のフラッシュバックや警戒心の高まり、気分の落ち込みが重なりがちです。
セルトラリン錠はセロトニン系を整えることで、過覚醒や抑うつの成分を和らげ、日常生活のしんどさを下げる助けになります。
症状の経過には個人差があるため、心理療法や睡眠ケアと併用しつつ、医師と副作用の有無を確認しながら用量を調整することが大切です。
セルトラリン錠の基本的な飲み方
セルトラリン錠の基本的な飲み方を解説します。服用するタイミングや飲み忘れた際の対処法を説明するので、ぜひ参考にしてください。
1日1回、同じ時間に服用する
セルトラリン錠は1日1回、医師に指示された時間に服用しましょう。朝または夜のどちらかに固定し、毎日ほぼ同じ時刻に飲むと血中濃度が安定し、効果が安定しやすいです。
眠気が出やすい人は就寝前、むしろ冴える感じがある人は朝に設定すると続けやすいでしょう。
はなせる薬局 薬剤師時間がばらつくと効き方や副作用の出方に影響するおそれがあるため、注意が必要です。
食前・食後を問わずに服用できる
セルトラリン錠は食事の影響を大きく受けにくいため、食前でも食後でも服用できます。吐き気や胃のムカつきが出やすい人は、食後に飲むと負担を抑えやすいでしょう。
服用を忘れた場合はどうする?
セルトラリン錠の飲み忘れに気づいたときは、できるだけ早く1回分を服用しましょう。ただし、次の服用時間が近い場合はその回は飛ばし、以降は通常どおりのスケジュールに戻してください。
なお、連日の飲み忘れは効果の不安定さや副作用の出方に影響することがあります。タイマーや服薬管理アプリを活用し、続けやすい時間帯に固定すると安心です。迷ったときは自己判断せず、医師や薬剤師に相談しましょう。



服用を忘れても2回分をまとめて飲むのは避けましょう。
セルトラリン錠の副作用
セルトラリン錠の副作用は以下の通りです。
| 生じる恐れがある副作用 | 症状の特徴 |
| 吐き気・下痢・腹部の不快感 | 飲み始めの1〜2週間に出やすい。時間とともにおさまるのが一般的。 |
| 頭痛・めまい | 服用初期に生じることがある。長く続く場合や生活に支障がある場合は医師に要相談。 |
| 眠気または不眠 | 日中のだるさや集中力低下を感じることがある。逆に寝つきが悪くなる人もいる。 |
| 不安・そわそわ感の一時的な悪化 | ごく初期に不安や落ち着かなさが強まることがある。通常は数日〜1週間ほどでおさまる。 |
| 口の渇き・発汗・便秘 | 口が乾く、汗をかきやすくなる、便秘気味になるなどの症状が出ることがある。 |
| 性機能の変化 | 性欲の低下、射精までの時間が長くなるなどがみられることがある。 |
| 急な中止による離脱症状 | 自分の判断で急にやめると、めまい、しびれ感、ふわふわした感じが出ることがある。 |
セルトラリン錠には上記のような副作用があるため、医師に相談しながら慎重に服用することが大切です。
セルトラリン錠に関する注意点
セルトラリン錠を服用する際には、押さえるべき注意点があります。5つの注意点について解説するので、理解を深めましょう。
効果を感じるまで2〜4週間ほどかかる
セルトラリン錠は飲んですぐ効く薬ではありません。脳内のセロトニン調整が徐々に進むため、気分の落ち込みや不安が和らぐまでに2〜4週間ほど要するのが一般的です。服用し始めてすぐに変化を実感できなくても、焦らず飲み続けましょう。
なお、服用開始直後は不安が強まる感じや胃のむかつき、眠気などが先に出ることもありますが、多くは数日〜1週間で軽くなります。副作用が深刻な場合は、医師に相談してください。
自己判断で服用を中止するのは危険
セルトラリン錠を服用して体調が良くなったように感じても、急にやめるのは避けてください。突然中止すると、めまい・しびれ感・不眠・イライラなどの離脱症状が出ることがあります。
セルトラリン錠を中止・減量する際には必ず医師と相談し、段階的に量を下げる計画を立てましょう。気になる変化はメモに残して、診察時に共有してください。



副作用がつらい場合でも自己判断は禁物です。
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ほかの薬との飲み合わせに要注意
セルトラリン錠は、他の抗うつ薬や睡眠薬、鎮痛薬などと併用すると副作用が強まることがあります。
特にセロトニンの働きを高める薬との併用は要注意で、鎮痛剤のトラマドール・咳止めのデキストロメトルファン・躁病治療薬の炭酸リチウム・他系統の抗うつ薬などではセロトニン症候群を起こすおそれがあります。発熱や発汗、震え、下痢などが出たら必ず医師に相談してください。
また、NSAIDsや抗血小板薬、ワルファリンとの併用では出血傾向が強まることがあります。



服用中の薬やサプリの飲み合わせは、必ず医師や薬剤師に伝えましょう。
アルコールとの併用は避ける必要がある
セルトラリン錠の服用中に飲酒をすると、眠気やめまい、判断力の低下が強まりやすく、吐き気や睡眠の質の低下など副作用が出やすくなることがあります。
そもそもアルコール自体が気分の落ち込みや不安を悪化させ、治療効果を不安定にする点も問題です。治療中は可能な限り飲酒を控えるのが安全です。
仕事の関係で飲み会の予定が多い場合などは、事前に医師へ相談して方針を決めましょう。
長期間服用する場合は定期的に血液検査などを受ける
セルトラリン錠を長く続ける際は、定期的に受診し、必要に応じて血液検査を受けましょう。まれに肝機能が変化することがあるため、早期発見のために検査を受けることが大切です。
利尿薬の併用や高齢の方では低ナトリウム血症が起きる場合もあるため、めまい・頭痛・強いだるさを感じたら検査を相談してください。薬の量や飲み方の見直しにもつながり、安全に治療を続けやすくなります。
セルトラリン錠の服用を避けるべき人の特徴
以下に該当する方は、セルトラリン錠の服用を避けるべきです。禁忌とされています。


また、以下に該当する方も、セルトラリン錠の服用を避けた方が良い場合があります。


これらの特徴が当てはまる場合は、必ず医師に伝えてください。
セルトラリン錠に関するよくある質問
ここでは、セルトラリン錠に関するよくある質問に回答します。疑問や不安を解消することで、安心して服用できるでしょう。
セルトラリン錠を飲むと太るって本当?
セルトラリン錠を服用して体重が増える人もいれば、変わらない人、むしろ減る人もいます。服用開始初期は吐き気や食欲低下でやせることがある一方で、数か月の服用で食欲が戻り体重がやや増える例も報告されています。
セルトラリンの影響で急に体重が増え始めたら、食事量や間食、運動量を一緒に見直しましょう。医師に相談することで、用量調整や服用時間の変更、生活面のサポートを組み合わせやすくなります。
セルトラリン錠はどのくらいの期間飲み続けますか?
セルトラリン錠は、症状が落ち着くまで十分量を続け、その後も再発予防のために寛解後少なくとも数か月は継続するのが一般的です。
再発歴がある人や重症例では、医師の判断で1〜2年程度の維持療法を検討します。
良くなってきても自己判断で中止すると症状が戻りやすく、離脱症状の原因にもなります。定期受診で経過を共有し、用量を段階的に減らすタイミングを話し合ってください。
セルトラリン錠とエスシタロプラム錠の違いは何ですか?
セルトラリン錠とエスシタロプラム錠はどちらもSSRIで、セロトニンの再取り込みを抑えて症状を和らげます。
エスシタロプラムは選択性が高く、用量設計がシンプルなのが特徴です。一方で、セルトラリンは不安症状への処方経験が多く、体質によってはやや「シャキッとする」感じが出ることもあります。
吐き気や眠気、性機能の不調など副作用の出方には個人差が大きいので、効き目と副作用のバランスを見ながら医師と選ぶことが安心です。
セルトラリン錠に依存するリスクはありますか?
セルトラリン錠は依存性の高い薬ではありません。飲みたい衝動や量を増やしたくなる欲求は生じにくい傾向にあります。
ただし、服用するのを急にやめると離脱症状が出ることがあります。症状が良くなってきても自己判断で中止せず、医師と相談して数週間かけて段階的に減らしましょう。
まとめ|セルトラリン錠について正しく理解しよう
セルトラリン錠は、セロトニンの働きを整えて気分の落ち込みや不安を和らげる効果が期待できます。
1日1回を同じ時間に続けると効果が安定しますが、実感には2〜4週間ほどかかることが多いです。吐き気や眠気などの副作用が出る場合もあるため、気になる症状は早めに相談してください。
自己判断での増減や急な中止は避け、他の薬やアルコールとの併用にも注意しましょう。ぜひ、本記事の内容を参考にして、セルトラリン錠に関する理解を深めてください。
お薬の不安は薬局や薬剤師へのご相談もおすすめです。
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