処方箋で薬は最大何日分まで出してもらえるのか、長期の処方は可能なのか、向精神薬には制限があるのかなど、気になることは多いですよね。
この記事では、処方箋の日数の上限や制限のある薬、長期処方を受ける際の注意点について、わかりやすくまとめています。この記事を読んだ方に処方日数のルールについて知ってもらうことで、安心して処方箋を活用するための一歩となれば幸いです。
処方箋で薬は最大何日分までもらえる?

処方箋で受け取れる薬の日数には、薬の種類によって決まりがあります。多くの薬には上限がない一方で、一部の薬には法律で日数制限が設けられています。まずは基本的なルールを確認していきましょう。
原則として日数上限のない薬が多い
1回の処方箋でもらえる薬の日数は、原則として医師の判断で決められます。生活習慣病の薬や一般的な内服薬などは、特に法律上の日数制限はありません。
そのため、症状が安定している方であれば、30日分や60日分、場合によっては90日分の処方を受けられることもあります。長期の処方は、通院の負担を減らせる点が利点です。
ただし、新しく処方された薬や副作用の確認が必要な薬は、短い日数で様子を見ることが一般的です。
はなせる薬局 薬剤師担当の医師が体調や治療経過を見ながら、適切な日数を判断しています。
日数制限がある薬もある
一方で、向精神薬や麻薬、新薬などは法律で処方日数の上限が決められています。これは安全に薬を使ってもらうための仕組みで、依存や乱用のリスクを抑える目的があります。
向精神薬とは、睡眠薬や抗不安薬、一部の抗うつ薬など、中枢神経に作用する薬のことです。これらは14日、30日、90日のいずれかの上限が設定されています。
新しく薬価収載された薬は、薬価基準収載の翌月の初日から1年間、原則14日分までの処方となります。詳しくは厚生労働省の資料でも確認できます。
処方日数に制限がある薬の種類

ここでは、具体的にどのような薬に日数の上限があるのかを見ていきます。特に睡眠薬や抗不安薬を使っている方は、ご自身の薬がどの区分にあたるか確認しておくと安心です。
向精神薬の日数上限
向精神薬は、依存性の強さなどに応じて区分があり、それぞれ処方日数の上限が異なります。下の表に主な区分をまとめました。
| 区分 | 処方日数の上限 | 主な薬の例 |
| 14日制限 | 14日分まで | トリアゾラム、フルニトラゼパムなど |
| 30日制限 | 30日分まで | ゾルピデム、エスゾピクロンなど |
| 90日制限 | 90日分まで | 一部の抗不安薬など |
| 制限なし | 医師の判断 | ベルソムラ、デエビゴなど |
睡眠薬の中でも、オレキシン受容体拮抗薬(ベルソムラやデエビゴなど)は日数制限がないものもあります。これは依存性のリスクが比較的低いと考えられているためです。
▼睡眠薬の処方を受けている方は、ぜひゾルピデム(マイスリー)の特徴についてもご確認ください。
【薬剤師監修】ゾルピデム(マイスリー)とはどんな薬?期待できる効果や副作用を解説
新薬と麻薬の日数制限
新しく承認された薬は、薬価収載から1年間は原則14日分までの処方となります。これは、市販後に副作用の情報を集めながら、安全性を慎重に確認するための仕組みです。
麻薬に指定されている薬についても、14日分または30日分までの上限があります。がんの痛みなどに使われる医療用麻薬は、厳しい管理のもとで処方されています。
ご自身の薬が新薬や麻薬にあたるかどうかは、薬剤師に聞くと教えてもらえます。気になることがあれば気軽に相談してみましょう。

長期処方を受けるときの注意点

通院の負担を減らしたいときには、長期処方を希望する方も多いと思います。ただし、長期処方にはいくつか気をつけたい点があるので、事前に知っておくと安心です。
長期処方が認められる条件
長期処方は、症状が安定していて、副作用の心配が少ない場合に検討されます。高血圧や脂質異常症など、慢性的な病気の薬で多く見られる対応です。
一方、新しく治療を始めたばかりの薬や、用量を調整している途中の薬は、短めの日数で経過を見ることが多くなります。これは効果や副作用を丁寧に確認するためです。
長期処方を希望する場合は、診察の際に医師へ相談してみましょう。
はなせる薬局 薬剤師生活の状況や治療の経過を踏まえて、無理のない日数を一緒に考えてもらえます。
分割調剤という選択肢
長期処方を受けても、一度に全部の薬を受け取ることに不安がある方には、分割調剤という方法があります。分割調剤とは、1枚の処方箋を複数回に分けて薬局で受け取る仕組みのことです。
たとえば90日分の処方箋を、30日分ずつ3回に分けて受け取ることができます。薬を保管する手間が減り、体調の変化があったときに薬剤師へ相談しやすい利点もあります。
分割調剤を希望する場合は、医師や薬剤師に伝えてみましょう。詳しい仕組みについては厚生労働省のページにも情報があります。長期処方や分割調剤について不安なことがあれば、医師や薬剤師に気軽に相談してみましょう。
▼薬の受け取り方を見直したい方は、ぜひオンライン薬局の活用についてもご確認ください。
オンライン薬局とは?利用の流れやメリット・デメリットを解説
処方箋の有効期限にも注意

処方日数とあわせて知っておきたいのが、処方箋そのものの有効期限です。せっかく長い日数の処方を受けても、期限内に薬局へ持って行かないと薬を受け取れなくなってしまいます。
処方箋の有効期限は4日間
処方箋の有効期限は、発行日を含めて4日間と決められています。土日祝日も含まれるので、金曜日に発行された処方箋は翌週の月曜日までが期限となります。
期限を過ぎてしまうと、その処方箋では薬を受け取れなくなります。再発行には改めて受診が必要になるため、早めに薬局へ持参するようにしましょう。
はなせる薬局 薬剤師旅行や長期出張などで4日以内に薬局へ行けない事情がある場合は、診察の際に医師へ伝えておくと、有効期限を延長してもらえることもあります。
リフィル処方箋という新しい仕組み
2022年からは、リフィル処方箋という仕組みも始まりました。リフィル処方箋とは、1枚の処方箋を最大3回まで繰り返し使えるものです。
症状が安定している方が対象で、医師がリフィル可能と判断した場合に発行されます。通院の頻度を減らせるため、忙しい方や通院の負担を感じている方にとってメリットがある仕組みです。
ただし、向精神薬・麻薬・新薬など投薬量に限度がある医薬品や湿布薬は、リフィル処方箋の対象外です。ご自身の薬で使えるかどうかは、医師や薬剤師に確認してみましょう。
まとめ
処方箋でもらえる薬の日数は、原則として医師の判断で決められますが、向精神薬や麻薬、新薬などには法律で上限が設けられています。睡眠薬や抗不安薬を使っている方は、ご自身の薬がどの区分にあたるか知っておくと安心です。
長期処方や分割調剤、リフィル処方箋といった仕組みもうまく活用すれば、通院の負担を減らしながら治療を続けやすくなります。気になる点があれば、医師や薬剤師に遠慮なく相談してみてくださいね。あなたのペースで、安心して治療を続けていきましょう。
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